# AIの返答を行動から始める i-have-adhdで手順と未確認事項をどう残すか

- 媒体: 知能圏（CHINOUKEN）
- 公開日: 2026-09-22
- カテゴリー: エージェント・ソフトウェア
- タグ: i-have-adhd、コーディングAI、文章、エージェントスキル
- 想定読了時間: 約7分
- 調査基準日: 2026年9月22日
- 出典: 6件（末尾の「参照リンク」に番号順で記載）
- ページ: https://www.chinouken.com/articles/i-have-adhd-concise-answers
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表データの引き継ぎや不具合の確認をAIに相談し、その返答を見ながら自分で作業を進める場面があります。状況や理由の説明を読み終えるまで、次に何をすればよいか分からない返答だと、手が止まります。i-have-adhdは、そうした返答の順序を変え、次の操作や手順を先に示すための指示書です。返答を短くするとは限らないため、読み終える速さだけでなく、次の作業を見つけやすくなるかが選ぶ基準になります。この記事では、日本語の作業相談3場面を通常の依頼と指示書付きで比べます。回答の順序や説明量がどう変わり、未確認事項や承認条件が残るかを確かめ、使いどころを考えます。

![i-have-adhdでは、回答の冒頭に次の作業を置き、その後に現在の状態、必要な手順、未確認事項を示す図](https://www.chinouken.com/images/articles/i-have-adhd-concise-answers/hero.png)

## AIの返答から次の作業を探す負担

AIへ「どこまで終わっていて、次に何をすればいいか」と尋ねる場面を考えてください。返答には、済んだ作業、まだ終わっていない作業、進め方の理由、次の操作が入り得ます。状況を把握したいときには一通りの説明が役立ちますが、いま画面を操作している人は、まず次に触る場所を知りたいこともあります。

たとえば、表データを別の形式へ変える作業で、件数の確認までは終わり、内容の照合が残っているとします。照合が済んでも、本番の業務データへ取り込む前には担当者の承認が必要、という条件もある場面です。「準備の大半は完了しています」から始まる報告と、「まず変換後の内容を元データと照合してください」から始まる案内は、伝える事実が同じでも読む順序が違います。管理者への進捗報告なのか、実際に作業する人への引き継ぎなのかで、先に欲しい情報が変わります。

そこで単に「短く答えて」と頼むと、今度は残してほしい説明まで省かれないかが気になります。原因が分かっていない不具合を確定事項のように書いたり、承認を取る前に本番のデータを変えてよいように読めたりすれば、返答を読む時間が減っても作業には使えません。行動を見つけやすくすることと、判断に必要な条件を残すことを一緒に考える必要があります。

ayghriがGitHubで公開しているi-have-adhdは、AIの返答の書き方を指定するテキストの指示書です。次の行動を冒頭に置く、手順を番号で示す、前置きや社交辞令を省く、といった規則を含みます。この種の指示書は「スキル」と呼ばれ、AIへ読ませることで、その会話の答え方に適用します。

筆者は、作業内容そのものを変えずに、指示書の内容をその会話の依頼文へ追加するかどうかで、回答がどう変わるかを比べました。毎回新しい会話の依頼文へ指示書を加える方法で、会話が始まるたびにAIが自動で指示書を読み込む設定は使っていません。原因が分かっている不具合、まだ分からない不具合、途中まで終わった作業の引き継ぎを使い、次の一手と未完了の状態を読み取れるかを確かめています。名称にADHDを含みますが、ここで扱うのはAIへの出力指示で、診断や症状への効果ではありません。

## 今回の3場面では回答が長くなった

指示書には前置きを省く規則もあるため、返答が短くなるかを確かめる目的で、同じ状況説明と依頼文を使い、指示書の有無だけを変えて比較しました。架空の作業場面3つについて各条件で1回ずつ回答を受け取り、文字数を数えています。通常条件は状況説明と「次に何をすればよいか日本語で答えてください」という依頼で、引き継ぎの場面だけは進捗報告も求めました。スキル付きの条件では、同じ依頼と状況説明の前に指示書の全文を追加しました。AI作業ツールのCodexを使い、回答するAIモデルはgpt-6-astraで揃え、毎回独立した会話を使い、検索やファイル操作をさせずに返答だけを比べました。結果は、いずれもスキル付きの方が長いものでした。

| 相談した場面 | 通常の依頼 | i-have-adhdを追加 |
| --- | ---: | ---: |
| CSVの先頭行を飛ばす設定で1行減った | 156字 | 207字 |
| ログインテストが1件失敗し原因は不明 | 243字 | 302字 |
| 移行準備の3工程中2工程が完了した | 219字 | 260字 |

AIへ送ったのは架空の状況と指示で、実際のCSV、認証情報、会社の記録は送っていません。全回答で道具の実行はなく、文章が返りました。また、各場面・各条件で1回ずつ回答を比べただけなので、長い会話でも適用が続くか、解除が正しく動くかまでは確認していません。

文字数は改行や書式記号を含めた値です。通常の回答もすでに簡潔で、分かっているエラーでは最初から修正箇所を示していました。そこへ現在の状態、時間の目安、最後の一手が加わったため、今回の条件では短縮につながりませんでした。

これだけで使う価値がないとは判断できません。何が先に見え、必要な注意がどこに置かれたかを、実際の回答で見ると違いが分かります。

## 進捗より先に照合作業が出てきた

違いが分かりやすかったのは、CSV形式の表データを本番へ移す前の引き継ぎです。入力では準備を3工程に分けました。元のCSVの件数を数える工程と、変換後のCSVの件数を数える工程は完了し、どちらも42行と確認済みです。残る3工程目の、両者の内容を照合する作業は未実施としました。その後に行う本番への取り込みも、まだ実施していません。

通常の回答は、次の文から始まりました。

> データ移行の準備は3工程中2工程が完了しています。入力CSVとローカルの変換後CSVは、それぞれ42行であることを確認済みです。

この後に、内容の照合が未実施であることと、次に作業を引き継ぐ人への照合の指示が続きます。一方、スキルを加えた回答は、最初から次の操作を示しました。

> まず、ローカルで変換後CSVを元のCSVと照合してください。

その直後に、件数確認が終わっていること、内容の照合と本番取り込みは未実施であることが続きました。作業を引き継ぐ人への手順には、差分があれば取り込みを止めて相談し、なければ本番取り込みの承認を申請する、という分岐も残っています。回答では相談先を「担当者」、承認を求める相手を「承認者」と表していますが、具体的に誰かまでは指定していません。実務で使うには、この二つの連絡先を引き継ぎ時に決める必要があります。両方の回答に、承認前に本番へ取り込んではいけないと明記されていました。

作業を引き継いで画面を開く人には、スキル付きの順序が便利そうです。最初の一文で何をするかが分かり、その下を読めば済んでいる作業を確かめられます。一方、進捗を報告される管理者には、何工程終わったかを先に示す通常の回答も読みやすいでしょう。同じ内容でも、受け手が実行する人か、状況を判断する人かで適した順序が変わります。

CSVの先頭行を飛ばす設定が原因だと分かっている試行では、両条件とも最初に設定を外すよう答えました。スキル付きは、まだ変更していない状態を改めて書き、最後を「まず、読み込み設定を開いてください」で終えています。すでに行動から始まるAIにとっては、新たに加わる説明が必要かどうかが選びどころです。

![通常の返答は3工程中2工程の完了を先に示し、スキル付きはCSV照合を先に示した比較図。未実施の工程、差分がある場合の停止、本番取り込みの承認条件は両方に残った](https://www.chinouken.com/images/articles/i-have-adhd-concise-answers/figure-answer-order.png)

*各ブロックはAIの返答に含まれる内容の要約です。作業を引き継ぐ人が実際に操作した記録ではありません。通常の回答では進捗、スキル付きでは照合作業の指示が先に来ました。未実施事項と承認条件は両方に残っています。*

## 原因不明は残ったが時間の数字は増えた

回答の長さとは別に、未確認のエラー原因を断定しないかも確かめました。スキルには、エラーの場所、原因、修正を淡々と示す規則があります。しかし、調べる前には原因が分からないこともあります。

そこで、3件中2件のログインテストが成功し、1件がHTTP 401になった状況を入力しました。HTTP 401は認証に関する失敗を示しますが、認証情報を付け忘れたのか、有効期限が切れたのかはまだ不明だと明記しています。

今回は両条件とも原因を決めつけませんでした。スキル付きの回答は、失敗した1件を再実行し、送信直前の情報とサーバーの記録を調べるよう指示しました。未確認の項目は不明とし、トークンやパスワードそのものは共有しないという条件も残っています。

ただし、手順には「目安1分」「目安3分」という時間が添えられました。入力には作業時間の情報がなく、AIも実際の環境を調べていません。何をすればよいかは具体的でも、何分で終わるかの根拠は示されていない回答です。

これは、時間を曖昧な言葉ではなく具体的な単位で示す、というスキルの規則に沿う変化です。時間の数字が添えられていても、予定や締め切りの根拠としては使えません。筆者なら、環境を見ていない段階では所要時間を出さず、見積もる場合は前提も書くよう追加します。

## 別の評価では原因を断定した回答もあった

今回の日本語試行だけでは、別の入力でも原因を断定せずに答えられるかは判断できません。未確認の原因を断定する回答が別条件で起きていないかを知る補助材料として、i-have-adhdの作者ayghriが公開した2026年8月2日の評価記録も確認しました。作者自身が別のAIモデル・別の課題で行った評価なので、今回の日本語試行と点数を直接比べるものではありません。作者はClaudeを使い、14の課題を各条件3回ずつ試しています。

そのうち、作業の一部が成功し一部が失敗した状況を伝える課題で、スキルを加えたClaudeの回答が問題になりました。確認した根拠を示さず「認証ヘッダーがない」と原因を断定し、特定の修正方法まで指示したと報告されています。認証ヘッダーは、通信時に認証用の情報を添える部分です。その有無を確かめた根拠が示されていない段階で、失敗の原因と言い切った点が問題です。

その評価記録は、原因と修正を求める規則が、不明な原因を言い切る方向へ働いた可能性を挙げています。ただし、回答の生成と採点に同じClaudeのモデルを使った各3回の評価なので、起こりやすさを判断するには試行が足りません。さらに、ファイルの編集を求める課題があるのに、評価時はAIの道具使用を禁止していたという不整合も報告しています。その課題では、実際に編集する能力を評価できません。

今回の日本語試行では、原因が未確認であることを明確に入力したところ、その状態は保てました。ayghriが記録した事例が常に再現するわけでも、今回残せたから今後も保証されるわけでもありません。エラーを相談するときは、「確認したこと」と「まだ調べていないこと」を分けて渡すと、回答の断定が妥当か照合しやすくなります。

## 常時設定に入れる前に一つの相談で比べる

まず指示書を読み、自分の依頼文の前に貼って、一回の会話で試します。指示書はMarkdownというテキスト形式なので、内容を読んでからAIへ渡せます。

スキルを読ませた会話で適用を止めたいときは、AIへ`stop adhd mode`または`normal mode`と入力する、とayghriのリポジトリで公開されている指示書に記されています。どちらも通常の応答へ戻すために指定された言葉です。詳しい説明を求められた場合は十分に説明するという例外もあり、すべての回答を短く切り詰める設計ではありません。

繰り返し使う場合には、会話の開始時に指示書を自動で読み込む導入方法も用意されています。今回試したのは、その設定をせずに一回の会話へ指示書を渡す方法です。答え方が自分に合うか比べてから、毎回適用するかを選べます。指示書のライセンスはMITです。

自分の作業で試すなら、同じ相談を通常の依頼とスキル付きで並べ、最初の一文だけで次の作業が分かるかを見ます。そのうえで、未確認の原因や未実施の工程が消えていないかを確認します。そのための追加条件として、次の依頼文を提案します。この追加条件を付けた場合の効果は、今回の比較では試していません。

```text
次にする操作を先頭に書いてください。
原因が未確認なら、断定せず、次に確かめることを示してください。
実測や前提がない作業時間は書かないでください。
未完了の工程と、承認前にしてはいけない操作を残してください。
```

返事の冒頭を読むたびに手を動かせるようにしたい人には、試す意味があります。すでに短く行動から答えるAIを使っているなら、進捗の再説明や最後の一手が増える分も含めて、自分の作業が追いやすくなったかで選ぶのがよいでしょう。

## 参照リンク

1. [ayghri: i-have-adhdの概要](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/README.md)
2. [ayghri: 返答の10規則と例外](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/skills/i-have-adhd/SKILL.md)
3. [ayghri: i-have-adhd作者の比較評価と限界](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/evals/RESULTS.md)
4. [ayghri: 導入方法と常時有効化](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/INSTALL.md)
5. [ayghri: 会話開始時の規則読み込み処理](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/hooks/always-on.mjs)
6. [ayghri: MITライセンス](https://github.com/ayghri/i-have-adhd/blob/839872f9d1cd634fed642b4589ce7226199cc15f/LICENSE)

2026年9月22日時点の公式資料を確認しています。仕様は更新される可能性があります。

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© 知能圏 https://www.chinouken.com/articles/i-have-adhd-concise-answers
